アグリビジネス―この素敵な商売

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言葉の定義すべて悪いのか企業リスト

言葉の定義というか、範囲

 アグリビジネスとは―農林水産・食品関係の産業のこと、だそうです(EICネット、用語解説)。ある会社が「アグリビジネス」であるのかどうかは、その会社が「農林水産・食品関係の産業」を、その一部にせよ、持っているかどうかで決まると考えていいのでしょうね、きっと。そうすると、マクドナルドもスターバックスも立派なアグリビジネスということです。先週、阿川はスターバックスは喫茶店!などと豪語しましたが、喫茶店も「農林水産・食品関係の産業」―つまり、誰かからコーヒーやお茶などを買うだけでなく、その生産・加工までも自社のビジネスとして取り込んでいればアグリビジネスと呼ぶのがふさわしい―そういうことです。お詫びして、前言を撤回します。

アグリビジネスはすべて「悪い」のか?

 「安ければそれでいいのか」という本の中で問題にされているのは、農業・食品産業もまた「高度に資本主義化」され、巨大企業がその資本と宣伝力、または政治力、そして軍事力などを背景にして、いわば「世界を食いものにしていく」・・・そういう状態のことでしたね。アグリビジネスという言い方は、ビジネス化=資本主義化された農業という意味ですから、多かれ、少なかれ、今言ったような面をもっているでしょう。

 市場そのものがグローバルに資本主義化/自由経済化している(させられている)現在、ビジネス化しない農業というのも不可能な気もします。昔は国家の公共的な事業であった福祉も、教育も、現在素敵なスピードで「ビジネス化」しています―小泉首相の大好きな「郵便局のビジネス化(郵政民営化)」などもそのひとつに過ぎません。軍隊のビジネス化なんかも、すでに進行していますよね(参考記事:国家が認めた暴力ビジネス、民間軍事会社)。

 ここで問題は、.哀蹇璽丱襪併駛楴腟舛函△修涼罎任痢崋由競争」という名前で呼ばれる<どのような手段によろうと勝てばそれでいいのだ>という理念というか行動の規範と、⊆匆饑亀舛箸人権、平等といった理念、そして環境保全といった理念(と行動規範)との間に生じる矛盾・衝突だと、取りあえず、考えてみます。,蓮峪埔豸桐」の支配する領域です。△牢靄榲に「市場」原理ではなくて、そのほかの原理―それを公共性の原理とか、民主主義の原理とか呼ぶのかと思いますが―によって支配される領域です。

 企業というのは△鮃佑┐討い襯檗璽困論訶鼠僂砲麓茲襪韻譴鼻基本的には,世韻鯆謬瓩垢襪發里覆里澄芯謬瓩垢襪靴ないのだ、という考え方もあるでしょう。それに対して、いや、△鉢,鯲称させようとがんばっている企業もたくさんある、という反論というか留保意見もあるでしょう。阿川としては、,鯏度に(そこそこに)押さえ、△鮟淑に実行しようとする「ビジネス」というのがいいなあ、ととりあえず考えます。

 そういう立場から言うと、△諒面に多大な問題を抱えているビジネス=企業体に対しては、それなりの文句を言っていく必要がある。あるいは不買、不利用という対応をしていく・・・まあ、こっちの方が「正式に文句を言って裁判になる」といった(企業にとってはお抱え弁護士が処理するからいいけれど、私たちにとってはとんでもなく大変な作業になるから)面倒なことを避けられるということも事実です。
                  


ここで言及するアグリビジネス

 会社のリスト-阿川の勝手な手当たりしだいのリストですが、一応代表的かなと思うもので、上記△亡悗靴涜腓な問題や小さな問題を世界中で起こしてきた会社です。
 企業名をクリックすると、その企業の公式サイトに飛びます。公式サイトを見ると、その企業が如何に△亡愎瓦鯤Г辰討い襪茲Δ妨せているかが、よく分かると思います。実際そうなのかもしれない/そうではないのかもしれない。
 緑色の背景の企業についてロゴ/写真をクリックすると、その企業についての阿川の意見・解説にジャンプします。白いのは、まだ作業中です―ごめんなさい。
                                   企業リスト

マクドナルド(US)
台湾
スターバックス(US)
統一星巴克
Coca Cola
コカコーラ
チキータ(Chiquita) ⇒United Brands (United Fruits) 
ネッスル
(Nestle)
KRAFT
(Philip Morrisの子会社)
General Foods 
(KRAFTの子会社)
Quaker Oats
クエーカーオートミール
カーギル Cargill
穀物2強のひとつ
Unilever ユニリーバ
Purina 普瑞納
 (ネッスル)
Swift スウィフト
食肉など


ロゴは取れなかったけど、ペット・フードの会社
ADM
穀物2強のひとつ
味の素 Green Giant Hormel Foods


ドール(Dole) 雪印乳業 Kellogg's
ケロッグ
Heinz 
ハインツ
Danon(Badoit, Evian, Gervais, Bio,など水製品) Pepsi ペプシコーラ デルモンテ
(DelMonte)

いくつか例を挙げて、考えてみよう。 

 チキータの歴史   企業リストに戻る

 1870年、ボストン・フルーツ・カンパニー」として誕生した後、がんがん大きくなって1899年、この「ボストン・フルーツ・カンパニー」はコスタリカ国営鉄道と合併し、「ユナイテッド・フルーツ・カンパニーUnited Fruits Company」になった、と社史に書いてあります。この「コスタリカ国営鉄道と合併して」というところ、何か妙だと思いませんか?ボストン・フルーツ・カンパニーというのは私企業ですね。でコスタリカ国営鉄道というのは、国営企業です。それがどうして「合併」なんかできたのでしょう。この「ユナイテッド・フルーツ・カンパニー」という会社は、コスタリカを含め、中南米の政府を転覆して自分たちの都合のいいように操ってきたと言われています。その背景に、モンロー主義で「中南米は自分の裏庭」だと考えてきた合衆国政府とその軍隊がいたことも、よく言われることです。ユナイテッド・フルーツ・カンパニーは、これらの国を「バナナ共和国」と呼び、自分たちの好きに操ってきた―そういう面があります。
 この会社は、1962年、アジアの拠点として、東京に「極東フルーツ」という会社を作ります。これが現在の“チキータ ユニフルーティ ジャパン”の前身だ、と社史には書いてあります。この東京の会社は1989年、「ユナイテッド ブランズ ジャパン」に社名を変更しますが、これはユナイテッド・フルーツ・カンパニー自体が、United Brandsに社名変更したのに伴うものでした。チキータは、このUnited Brands社の商標であり、形式的にはその子会社だと思います。
 「極東フルーツ」は、日本でフィリピンに大農場を作って土地搾取や労働搾取を行った。

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 ネスレ(ネッスル    企業リストに戻る

 ネスレ(英語読みはネッスル)は、スイス、ジュネーブに本社を持つ多国籍大アグリビジネスです。スーザン・ジョージという人が、1984年の段階で、世界でもっとも悪質なアグリビジネスとして、United Brands、ピュリナ(普瑞納)―これは、今ではネスレの子会社ですが―、デルモンテ、ユニリーバなどをあげた後で、「だが私は、熟慮の末、広告戦略によってアフリカで乳幼児の栄養失調を増やすことに直接貢献したネッスル社に第一位の栄冠を送りたいと思う。ネッスルはまた、労働争議、相手国に不利な契約を押し付けるといった分野でも部門賞を受ける資格がある」と書いています。(なぜ世界の半分が飢えるのか―スーザン・ジョージ、1984)以下、彼女の本から引用します。

 具体的に、どういうことかと言うと、1973年、アフリカでネッスル社のベビーフードをめぐってスキャンダルが起きた。アメリカなどでは、母乳の出ない母親は人工授乳に頼っているが、その場合にはきれいな水もあるし、消毒器具などを整えられるお金もある。しかし、ネッスル社が広告によってネッスル製品の粉ミルクを使うことが赤ん坊を丈夫にすると信じ込ませた結果、哺乳瓶を消毒もせず、水を煮沸もしないでアフリカの母親たちは粉ミルクを溶いた。ある医師はこう述べた。「人工授乳による栄養障害があまりに広がってしまったため、アフリカでは、赤ん坊のベッドに”レクトゲン症状”という札をつける病院も出てきている。”レクトゲン”というのは、ネッスルが売り出しているベビーフードの商品名だ」
 (中略)
 アフリカで長く保険医療を教えた経験のあるアンリ・デュポン博士は、1970年に、コートジボアールで母親たちが生後19〜20ヶ月の赤ん坊にネスカフェを与えているのを見て驚いたことがある。このときは、彼の教え子たちがやめさせたのだが、事情を聞いてみると、次のような宣伝文句が日に三回、ラジオで流されていたという。「ネスカフェは男の人をより強く、女の人をより明るく、子どもたちの頭をよりよくします」。母親たちはこの”忠告”を実行に移しただけなのである。・・・ネッスルの広告費は世界保健機構(who)の年間全予算よりも大きいのだ。
(以上、基本的に引用)

 Perrierも、ネッスル社の傘下に入っているようですが、最近(2002年)に、合衆国のミシガン州でボトル・ウォーター生産用の井戸建設計画に対する住民の反対に遭っています(記事)。まあ、この反対は、誰がミシガンの地下水に権利があるか、という利権争いの面もあるようですが、アグリビジネスが自分たちの環境(水源)を利用し、結果的に環境破壊をもたらすことへの懸念も表明されていました。2004年1月に、裁判所は、ペリエ/ネッスル社に、井戸の操業停止命令を出しています(記事)。合衆国のような、金持ち地域では、このような訴訟によってアグリビジネスを食い止めることが割りと容易に可能だという例です。逆に言うと、コカコーラの項で述べるようなインドの例などでは、住民にそのような訴訟を起こして勝利する可能性は低い。
 

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 Unilever ユニリーバ  カーギル/ADMにも言及しているので一緒にしますね
                                          企業リストに戻る

 例の△如▲后璽競鵝Ε献隋璽犬、1984年段階で世界最悪のアグリビジネスにその名を上げていたユニリーバ(本部はオランダ、ロッテルダム)は、化粧品(ラックス、ダブなどの高級石鹸など)またリプトン・ティーなどで知っている人も多いと思いますが、下の記事にあるように、植物油市場を支配している巨大アグリビジネスです。また、カーギル(穀物市場を牛耳る多国籍企業)も、この植物油市場に大手として参入しています。日本の日清製油、味の素、といったアグリビジネスも顔を出しています。

4. 巨大資本に支配される植物性食用油の世界

植物性の食用油生産と販売は非常に特殊な業界です。世界の販売量の約38%が9つの生産会社に支配されています。特にオランダのユニリバー(ユニリーバ)・グループ(Unilever)は巨大で、世界の販売量の約17%を占めます。食用油はヨーロッパ諸国を中心に生産規模の小さい自家生産、自家消費農家が相当量(推定で約30%)を占めますから、世界の食用油市場における多国籍企業の支配は寡占といえます。

5. 巨大な世界の食用油生産、販売会社

巨大な会社群に支配される植物性油市場は舵とりに小回りが効かない巨艦にも例えることが出来ます。世界の食用油市場を支配するのは下記の会社群です。(2004年Euromonitor誌)

 ユニリバー(ユニリーバ)・グループ(Unilever Group)英国、オランダ    16.8%
 モンテジソン(Montedison SPA)イタリア 3.1%
 日清製油。日本 2.3%
 ブンゲ(バンギ)・インターナショナル(Bunge International ltd)米国 2.1%
 ライシオ・グループ(Raisio Group)フィンランド 1.9%
 コナグラ(コンアグラ)(ConAgra Inc)米国 1.8%
 味の素。日本 1.4%
 カーギル(Cargill Inc)米国 1.3%

(http://www.asyura2.com/0505/health10/msg/361.html より)

 穀物の生産・売買や、植物油の生産・売買などは、直接消費者に会社の名前が宣伝されるものではないので、ユニリーバがそういう意味での寡占企業であることとか、カーギルやADMといった会社名を、多くの人は聞いたことがないのではないでしょうか。穀物ということで言えば、カーギル社 コンチネンタル社 ドレフェス社 ブンゲ社 ガーナック社 の五強時代が続いた後、現在はADM社とカーギルが市場を二分すると言われます。

 一体、植物油は、どのような労働環境、どのような自然環境の中で生産・加工されているのだろう?1997年、グリーンピースはユニリーバの遺伝子組み換え植物(主に大豆)による油―特にマーガリンのオランダでの販売に大きな抗議をしています。(記事を見る)この結果、1999年に、少なくともUKのユニリーバは遺伝子組み換え商品を生産中止に追い込まれました(記事)。

 別の記事によると、2001年、ユニリーバの子会社、インド(KODAIKANAL, INDIA) にあるHindustan Leverという温度計を作る工場が水銀に汚染された廃棄物を垂れ流している「疑い」(状況証拠は十分なのですが)によって抗議を受けています。その結果がどうなったか阿川は確かめていませんが(2003年8月の記事でも問題は解決されていないことが分かります)、水俣病訴訟の例を見ても、事の重大さは認識されてしかるべきですが、ユニリーバ社はまだ相応の対応をしているようには見えません。

 最後にカーギル社について、紹介を兼ねてあるサイトの記述を引用しておきます。

◆カーギルの世界戦略
 カーギルは1865年に設立された世界最大の穀物商社である。マクミラン&カーギルファミリーが経営するプライベイト・カンパニーであり、今日でもその実体は秘密のベールに覆われている。
 1999年現在で全社売上が456億ドル、60カ国1000拠点を構え、従業員数も85,000人を有する。
 1960年代以降、食糧関係を中心に多角化を進め、種子加工、ハイブリット種子開発、大麦モルト製造、肉牛肥育・牛肉処理加工、製粉事業などを世界各国で繰り広げている。さらに陸上・河川運輸、鉄鋼生産、金融部門などへも参入している。
 日本でもカーギル・ノースエイジアを設立しており、97年には、倒産した山一証券の子会社である山一ファイナンスと食品商社の老舗である東食を買収しており、日本での足場を固めつつある。
 人工衛星や最新の情報通信手段を駆使して、気候監視ネットワークを地球規模で張り巡らせながら、収穫状況を正確に分析し世界の穀物市場を掌握している。
 このカーギルの世界戦略自体が、そのままアメリカの食糧安全保障戦略となっている。それは、PL480号を発展させたウィリアムズ・レポートとして生きている。
http://www.yorozubp.com/0008/000829.htmより

 カーギル社は、最近はマクドナルドと手を組んでインターネット上で食材を取引する「電子商取引所」を設立。マクドナルドと提携したのは、穀物商社カーギル、食品サービス大手シスコ、食品加工大手タイソン・フーズ。4社の共同出資で、合弁会社「エレクトロニック・フードサービス・ネットワーク」をイリノイ州に設立するそうです。アグリビジネス同士が手を組んで、もっと巨大化・寡占化していくというのは、もう当たり前になっていますね。

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 コカコーラ      企業リストに戻る

 ふー、この会社はいろいろありすぎて、例には事欠きませんが、最近のことだけ書きましょう。
 まず2001年から2002年にかけて、コカコーラ社は、インドのボトル飲料市場を独占するために、インド政府に対してロビー活動を行い、金をばらまき、背景に合衆国との経済・軍事関係をちらつかせて、インド国内で売られているボトル・ウォーターの品質基準、衛生基準をあげさせることに成功した。すると、インド国内の水販売業者は装置不足で倒産するか、これを機に乗り込んできたコカコーラ社に吸収合併されるしか生き残る道がないことになった。同時に、水の値段が大幅に上がったため、普通の人たちは、相当無理をしてこの水を買わなくてならなくなった。こうしてコカコーラはインド各地の水市場を制圧していった。(以上は「WTO徹底批判」2002年より)
 このとき、インドでは、コカコーラが井戸の水に毒を入れたといううわさまで広がり、一時は大変な騒ぎになったようです。で、これはつい最近のことですが、インドのコカコーラ工場が地下水を枯渇するまで吸い上げて、地元で長年使っていた井戸が枯れるという事件が起きた。コカコーラ社は、お詫びに自社のボトル・ウォーターを地元に配ったそうだが・・・。

新聞記事:災いばかりをもたらすコカ・コーラ 2005/09/08  コカコーラがインド農民の水を奪う(解説記事)

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 スターバックス   企業リストに戻る

 阿川がスターバックスで消費しないことに決めたのは、2003年の初めでした。その主な理由は、別のサイトから引用しますが、次のような理由です。

スターバックスの会長ハワード・シュルツは、イスラエル軍がパレスチナのジェニン、ナブロス、ベツレヘムなどに侵攻し破壊と虐殺を欲しいままにしていた 2002年 4月、シアトルのシナゴーグにおいて、パレスチナ人を非難しイスラエルへの支持を訴えるスピーチを行い、観客からスタンディング・オベーションによる喝采を受けたとのことです。

スターバックス
の会長ハワード・シュルツは活発なシオニスト (用語解説) です。1998年には、彼のシオニズムへの貢献を讃え " The Jerusalem Fund of Aish HaTorah " から " The Israel 50th Anniversary Tribute Award "(イスラエル50周年記念賛辞賞)が授与され、イスラエル外務省も彼のイスラエルに関するPR活動を賞讃しました。

(http://palestine-heiwa.org/choice/list.html より)

 シオニズムへの貢献というのは、具体的には献金が中心です。つまり、われわれがスターバックスで払う金の何%かは、イスラエル軍の軍備を支える、というふうに考えられますね。イスラエル支援企業としては、
★イスラエルに対する様々な形での援助に対して、イスラエル関連団体やイスラエル政府から表彰されているコカコーラ社とか、
★様々な活動や資金援助を通じてイスラエルを支援する " Jewish United Fund "(ユダヤ人基金) 及び、" Jewish Federation "(ユダヤ人協会)の主要な企業パートナーであるマクドナルド社
★多額の投資がイスラエルへ多大な貢献をしているとして1998年ネタニヤフ首相(当時)から "Jubilee Award" を授与されたネッスル社
★イスラエルによるパレスチナの軍事占領への強硬な支持を広言してきたエスティ・ローダーEstee Lauder)
★1999年にイスラエル政府によって略奪されたパレスチナ人の土地に工場を建設しそこから大きな利益を得ているインテル社(Intel insideっていうあのコンピュータ・チップ会社)、
★イスラエル軍によるジェニンへの侵攻と虐殺が行われていた 2002年 4月、イスラエルのテルアビブ付近の高速道路脇に「心からイスラエル国防軍への感謝を捧げます」と書かれた広告を多数掲げたマイクロソフト社
★イスラエルがパレスチナ人を本格的に迫害し始める以前は、自社のパンチカード・マシンをナチスに売り込み、ユダヤ人の判別とユダヤ人を収容所に連行するための鉄道の効率的な運行を容易にすることでナチスによるユダヤ人問題の「最終解決」に多大な貢献をし、密かに巨利を得ていたIBM社
★"Walt Disneys Millennium exhibition"(ウォルト・ディズニー・ミレニアム博覧会)という催しにおいて、イスラエルの首都をエルサレムとして提示したディズニー社(事実としては、エルサレムはイスラエルによって国連安保理決議 194・242・252 を始めとする数々の決議を堂々と無視して 1967年以来 30年以上に渡って不法に占領され続けている土地に過ぎない・・・イスラエル外務省は、イスラエルの首都を「エルサレム」として提示するというこのアイデアに対して ディズニー社に180万ドルを与えたそうだ。
★後述するダノン社、ロレアル、サラ・リー、ジョンソン&ジョンソン、NOKIAなどもイスラエル支援企業に上げられます。

 しかし、アグリビジネスとしてのスターバックスの問題は、別のところにあると思います。たとえば、コーヒー農園での低賃金、児童労働をスターバックス社が改善しない、として、現在反スターバックス・キャンペーンが展開されています(関連サイト)。2000年2月、ABCテレビがグアテマラのコーヒー農園での児童労働とひどい低賃金の現状を報道し、そのコーヒーがスターバックスにも販売されていることを明らかにしたことが、きっかけになっているようです(記事)。実は1995年に、すでにグアテマラのコーヒー園労働者たちはスターバックスに対して、不当な低賃金労働を訴えています(記事)。スターバックスは、(合衆国の)メディアに対して、自社のグアテマラでのビジネスの詳細を隠し、責任を明らかにしませんでした。

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 マクドナルド       企業リストに戻る

 例イ膿┐譴燭茲Δ法▲泪ドナルド社は、イスラエル支援企業であると同時に、ブッシュ政権のイラク戦争支援企業(まあ、それも枚挙に暇なくたくさんあるわけですが)です。それ以外に、遺伝子組み換え飼料によって飼育された鶏(GE-fed chikens)問題では2003年から2004年にかけてさまざまな訴訟に会い、ついにこれを使用しないことを宣言させられた(記事)ことも記憶に新しい。

 マクドナルドの何が悪いのか?と題された日本語のサイトがあります。そこはかなり辛らつにマクドナルド批判を展開していますが、書かれていることは、スティール&モリス事件(1994に始まった裁判:UKの環境活動家二人―スティールとモーリスが、彼らの作った反マクドナルド小冊子が「マック名誉毀損」だとして、マクドナルド社に訴えられた)で問題になった小冊子の内容をなぞったもののようです。この裁判の詳細は、McLibel Trial News (マック名誉毀損裁判ニュース)というところで読めます。
 スティールとモーリスの主張は、こうです。

★ The connection between multinational companies like McDonald's, cash crops and starvation in the third world.
★ The responsibility of corporations such as McDonald's for damage to the environment, including destruction of rainforests.
★ The wasteful and harmful effects of the mountains of packaging used by McDonald's and other companies.
★ McDonald's promotion and sale of food with a low fibre, high fat, saturated fat, sodium and sugar content, and the links between a diet of this type and the major degenerative diseases in western society, including heart disease and cancer.
★ McDonald's exploitation of children by its use of advertisements and gimmicks to sell unhealthy products.
★ The barbaric way that animals are reared and slaughtered to supply products for McDonald's.
★ The lousy conditions that workers in the catering industry are forced to work under, and the low wages paid by McDonald's.
★ McDonald's hostility towards trade unions.

 このひとつ、ひとつの主張をみていくと、証明が難しいものも多いですね。たとえば最初の「マクドナルドのような多国籍企業と、第三世界の換金作物モノカルチャー(単一耕作)、飢餓との関連性」という主張ですが、スティールとモーリスの言いたいことはまったく妥当ですが、マクドナルド社が敏腕の弁護士団を立てて訴えた場合、勝ち目はないかもしれません。スティールとモーリスの訴えは、法的な妥当性という面ではなく、われわれは受け止めた方がいいのですが・・・。一度、判決が出て、この点についてマクドナルド社に謝罪・賠償せよということになると、この最初の主張自体が、もう主張できなくなる。それこそ、まさに、大企業の戦略だと言えます。
 マクドナルド社のジャガイモ(大きさのそろった大量のジャガイモを、化学肥料などで管理して栽培)、牛肉(安いところで生産して運送する)、鶏肉(さっき、遺伝子組み換え飼料問題に触れました)、そのほかの野菜、油などは、実際、スティールとモーリスの主張するように、第三世界の農業に大きな影響を与えていることは否定できない。でも、一対一の因果関係を証明することはできないだろうと思います。こういうことがアグリビジネスを「おいしい商売」にしている原因なのかもしれません。

 5番目の「不健康な食品を売るために子どもたちに玩具を与えたり、子供向けの宣伝をして、子どもを搾取している」という主張なども阿川は妥当な主張だと思いますが、裁判ではどうなるでしょうね。それは、そういうものを食べさせる親たちの問題だということになるのかもしれない。

 最後の二つの主張ですが、従業員が反戦運動に参加すると愛国者の客が来なくなる(バーガーキングに客を取られる)という理由で、従業員に政治活動を制限している(記事)なんていうことも報道されています。

関連サイト:マクドナルドの実態 ‐動物への配慮のなさ‐
       マックとマクドのグローカリズム
       ストップ・マクドナルド

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 ピュリーナ(ラルストン・ピュリーナ) 普瑞納 スウィフト/クエーカーも一緒
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 最近ピュリーナ社が問題になったのは、BSE(狂牛病)が牛の飼料によって伝染することが判明した際、その飼料製造販売をしていたのがピュリーナ社だったときですね。また、1997年に出版されたFood Pets Die For: Shocking Facts About Pet Foodという本で、愛犬が市販のフードを食べて病気になり結果的に死んでしまった事件をきっかけにペットフードとその業界に関する研究をはじめた著者が(当時彼女はニューファンランドとセントバーナードを飼っていたが)ピュリーナのフードに過剰の亜鉛が含まれていたため、犬は嘔吐し、異常に水を飲みつづけたということを書いて話題になった。この本は、きらびやかな広告の裏にあるダークな真実、「安全基準」というもののいいかげんさを暴露した、と言われます。

 台湾でもペット・フードの大手は、やはりピュリーナ(普瑞納)ですね。Friskiesなんか、有名ですね。ピュリーナは、カーギル社が一時買収し、その後、ネッスルと合弁。現在はネッスル社の傘下にあるようです。アグリビジネスの寡占状態を象徴する企業ともいえますね。(後述のクラフト社などの歴史も、この例ですが。)

1981年、ケンタッキー州ルイビルで、通りが急に爆発する事件が起きました。原因は、ラルストン・ピュリーナ社の工場が不法に投棄した溶剤でした(記事)。もちろん、ピュリーナは裁判で有罪となり、多額の賠償金を支払った。この事件もあって、スーザン・ジョージは1984年の本の中でラルストン・ピュリーナを「世界でもっとも悪質なアグリビジネス」に挙げたわけですが、ペット・フードの問題は、もう少し根深いのではないかと思われます。合衆国のあるサイト(health library)は、次のように述べています。

 換金作物・原料の輸出によって外貨を獲得しようとする第三世界の国々は負債の罠にはまり、その経済は破綻への道をたどっている。この過程は、いくつもの衣装をまとって進行する。世界銀行、アジア開発銀行のような多目的開発銀行は、融資の条件として輸出を義務付けることが多い。現金を得る輸出として安易なのは、先進国の人々や動物のための食物輸出であり、飼料や肉の輸出である。これらの銀行たちが目をつける前から、西欧のアグリビジネスは換金作物に転換するよう、第三世界のエリートたちを誘惑し続けてきた。スーザン・ジョージは次のように言う「アグリビジネスは、地域の食料生産と流通を地元の政府がこれをコントロールすることに反対し、彼らを受け入れる政府は地元の人々にではなく、金を払える客にそれらの食料が輸出されることを受け入れなくてはならない」と。

 フィリピンの農地の50%以上は、輸出用の作物に当てられている。砂糖、ココナツ、バナナ、ゴム、パイナップル、コーヒー、それにココア。これらの作物は、地元の一握りのエリートたちと、外国の利益のために生産されている。FAOの統計によると、平均的なフィリピン人は、平均的なバングラデッシュ人よりも一日の摂取カロリーは100カロリー上回っているに過ぎない(フィリピン:1,940 バンクラデッシュ 1,840 calories)アグリビジネスは利益・利潤をその原理とするものだから、「コロンビアではカーネーション栽培1ヘクタールについて100万ペソになるが、小麦やとうもろこしは1万2千5百ペソにしかならない。その結果、コロンビアのような南米の貧しい国は、その少ない外貨を、外国からの食料輸入にあてなくてはならなくなる」という事実にも驚かない。魚肉のような蛋白質豊富な食料源は人間の食料として十分なものだが、加工され、アメリカ合衆国の3千5百万匹の犬たちと、3千万匹の猫の餌として、ゼネラル・フーズ、ラルストン・ピュリーナ、クエーカー・オーツ、スウィフトなどのアグリビジネスによって輸出されている
 
 1974年の合衆国のペット・フードの総額は2兆1千億ドル(The Pet Food Institute the trade association of dog and cat food manufacturersの推定)に上るという。アグリビジネスにとっては、犬や猫のほうが、貧乏な人間よりも大事な客なのだ。これは1807年にWilliam Hazlittの言ったことが今でも変わらないということを示している。「金のある国の犬や馬が、貧国の子どもたちの食料を消費するのだ」と彼はかつて言った。

(翻訳/強調は阿川)

 これは、分かりやすい事態の要約だろうと思います。それでも、「動物用の飼料を輸出して金になるのなら、第三世界はそれで儲けていることになるじゃないか」という反論もありそうですね。しつこいようですが、アグリビジネスというのはビジネスであって、公共事業ではない。だから、そこから得られる利益は、(企業の慈善行為以外では)公共に還元される性質のものではないわけです。コロンビアのカーネーション栽培で言えば、その100万ペソの利益は、農場主に入るのであって、労働者に入るわけでも、地元の利益になるわけでもないのです。このあたりのことは、第三世界のエリートについてスーザン・ジョージが書いていることなど、一緒に読めるといいのですが・・・。

 ピュリーナ社の問題というのは、一番最初にあげたような環境破壊といった「非合法な活動」だけではなくて、(これはゼネラル・フーズ、クエーカー・オーツ、スウィフトも同罪ですが)もっと根本的に、世界規模での食料搾取だと思います。

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  味の素       企業リストに戻る

 味の素といえば日本の大手アグリビジネス。グルタミン酸ナトリウム:MSGで騒ぎになっただけでなく、インドネシア味の素事件なども記憶に新しい。また、最近2003年には、人工甘味料に毒素(aspartame)を使っていることがやっと日本でも問題にもなりました(味の素の犯罪的広告)。

 合衆国では、Chinese Restaurant Syndrome (中華料理店症候群)という名前で、MSGの使用が中華料理に限定されるような扱いを受けているが、MSGの本場(MSGビジネスの中枢)は味の素社にある。無論、MSG自体は、中華料理に多用される科学調味料だから、中華料理店症候群という名称にもそれなりの理屈はあるが、味の素社のほうがアグリビジネスとして巨大です。

 味の素の主成分、MSGは有害物質です。それにも関わらず、日本の厚生省も放置し、味の素社も生産を続けている。一時騒がれた後、一般消費者も気にしない・・・阿川は、この事態を理解に苦しみます。これがアグリビジネスの「力」なのかと思います。

味の素、ハイミー、ほんだし、だしの素などは、過熱により発ガン性物質に変異すると言われる化学合成グルタミン酸が主成分です。中華料理店で多く使用されはきけ、めまい、頭痛、自暴自棄などの症状を『チャイニーズレストラン症候群』と呼びます。アメリカのFDA(厚生省)は味の素社のハイミーには奇形と発ガンが認められると日本の厚生省に通告しましたが厚生省はこれを容認、黙認し多様な食品への添加を認めています。味の素社のグルソーは卓上塩、高級緑茶、調味料、インスタント加工食品から外食産業まで幅広く使用されています。

(http://www.asyura2.com/syokuhin.htm より)  強調は阿川

 このサイトは、次のように続けています。

 先進国ではあきられ、また多量摂取での害も指摘され敬遠されがちだが、途上国では台所の一角を占めるほど重宝され多量に用いられている。これを料理に加えるだけで美味しくなるというのだから魔法の粉である。タイ女性などの知り合いがいたら彼女らの台所を覗いてみよう。味の素の1キロパックがあることだろう。

(http://www.asyura2.com/syokuhin.htm より)  強調は阿川

 味の素は、日本では政府と攣るんでまだ大量に消費されていますが、欧米向けの輸出はきわめて限られたものとなっているようです。では、世界企業を目指す味の素社は、一体どこを「世界市場」としてターゲットにしているのか?それはアジアであり、第三世界というわけです。味の素社は、生産工場もそうした地域に設けています。そうした工場で起きる環境汚染事故(たとえば1999年、インドネシア工場でのアンモニアガス漏れ事件など⇒記事)も、重大です。味の素は、健康になる、頭がよくなるといった宣伝は、ちょうどネッスル社がアフリカで展開した宣伝(例▲優好貉仮⇒見る)と同じです。
 こうした味の素社の「海外進出」について、あるサイトでは次のように分析しています。

 農水産物輸入の増大の要因として、円高による輸入価格の低下、冷凍・冷蔵技術や輸送手段の発達に加え、家庭内の消費のみならず中食・外食産業における需要が急激に高まったことがある。多様な加工食品を安価に調達するというニーズにこたえるため、アジア(タイ・インドネシア・中国の一部など、安価な労働力と高い生産性が可能な地域)に日本企業(ニチレイ、加ト吉、味の素、日本水産など冷凍食品大手)の進出ラッシュが起こっている。より低賃金の労働力を求めて東南アジア諸国の中でも産地がシフトする状況をつくりだしている。

 タイの水産物加工業T社では、日本の外食・中食産業の多様なニーズに応じる高付加価値製品を生産するために多種多様な原料を大量 に調達する必要があり、タイ国内だけでの原料確保が難しくなり、アフリカ・ノルウェイー・アイスランド等から原料を輸入する加工貿易型に転換をはかっている。 → 資源略奪的・労働集約的な水産業の成立。
 農産物では、中国・ベトナムに商社がバイヤーを常駐させ、日本向けの品種を作付けさせる等、開発輸入が増えている。
 → 自国の気候や風土に合わない換金作物を輸出のために生産することは、その国の食糧事情や環境に大きな負荷を与えることになる。

http://www.asap21.org/bddata/bdata10.htmlより 強調は阿川

 この分析というか指摘は、ピュリーナの項(見る)で引用した文章と通じていますね。欧米のアグリビジネスが第三世界を食いものにしていくのに遅れまいと、日本のアグリビジネスもがんばっているというわけですが、それを「日本企業の進出」と称して何かとても祝うべきことのように話題にする感覚は、一体どのような感覚なのでしょうか

 蛇足ですが、味の素社の幹部が「新しい歴史教科書をつくる会」に名前を連ねていることが原因で、中国で味の素ボイコット運動がおきた、というもあります。と書いてから、「つくる会」の賛同者名簿を確認しようと思ったら、「作る会」のサイトから名簿が消えていた!どうも中国でのボイコットが原因ではないか、とあるブログでは推測していますが・・・真相は?

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 クラフト(Kraft)―ゼネラル・フーズ(General Foods)―フィリップ・モリス(Philip Morris)企業リストに戻る

 クラフト社は、もういろんなもの作ってますね。注意して見ないと、どれがクラフト社の製品か分かりません。この会社は、アグリビジネスの寡占化の例としては典型的かもしれません。順序としては、まずGeneral Foodsという会社を傘下に入れて巨大化します。それでできたKRAFT-GERNERAL-FOODSという会社が、Maxwell House(マクスウェル・コーヒーなんかで有名)をも傘下にいれ、ますます巨大化しますが、最後にはもっと大きな魚に飲み込まれて、現在は巨大タバコ会社(コングロマリット)である、フィリップ・モリス社に合併吸収された。で、現在はフィリップ・モリスとクラフトを合わせてアルトリア(Altria)という巨大グループを形成するに至っている。クラフトという商標は以前としてそのままですが。こういう経過は、アグリビジネスだけでなく、多国籍企業の、まあ普通の(典型的な)経過・歴史なのかもしれません。

 アルトリア(Altria)は、ブッシュ政権のイラク戦争支援企業の筆頭に上がっています。ちなみに、第二位はExxon-Mobile (Esso)、第三位はChevron-Texaco、第四位がPepsiCo、第五位はコカコーラ、第六位がマクドナルド

 アルトリアの製品としては、タバコ(Marlboro, Lark, Chesterfield and L&Mなど)、食品(150カ国以上で、何百種類も売っている)、関連商品ですね。ちなみにMarlboroは、世界1の売り上げだそうです。タバコ・ジャイアントですね。各地のタバコ農園では、児童労働、それも科学薬品に汚染された労働が問題になっています。紙タバコ生産は、同時に、森林破壊とも密接につながっています。(阿川は、今日までMarlboroを愛用しましたが、今日をもって止めます!―Marlboroは、っていう意味だからね)

   

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2005/09/24記

MEMO /////

雪印乳業
Delmonte
ドール
Pepsi - Quaker Oats
Gulf and Western
KraftGeneral Foods (Maxwell House) 現在は、GFは、クラフトの子会社 最初にGFがあり、それがKRAFTと合併(吸収され)KRAFT-GERNERAL-FOODSとなり、MAXWELL HOUSEも傘下に入れたわけだ。で、そのkraftは、Philip Morris の子会社だ。
Heinz
Green Giant
Hormel Foods Corporation
ホーメル・フーズ・インターナショナル社 HFIC
 ジェニー・オー・フーズ社⇒ホーメルの子会社